急性膵炎の退院後に糖尿病予備群と診断されました。糖尿病予備群は糖尿病になる前の「軽い糖尿病」の事をいいます。急性膵炎の合併症としてかかってしまうケースが多くあります。
「まさか、自分が糖尿病になるなんて…」そんな事今まで思いもよりませんでした。しかし自分の生活習慣が乱れていたせいで引き起こしたのです。悔やむ頃には時すでに遅く、すごく後悔しました。
Contents
糖尿病予備群は治る!
糖尿病と聞くと治らない病気というイメージがありますがご安心ください。私は糖尿病予備群と診断されましたが、3ヶ月で「とりあえず問題ない」という診断まで戻せました。今後は毎年会社で行われる健康診断で問題がなければ通院の必要も無いとの事です。
この記事を書いているのが2018/4/22で糖尿病予備群と診断されて1年半程経過しますが再発も無く元気に過ごせています。
急性膵炎は糖尿病になりやすい
糖尿病予備群は急性膵炎の合併症です。
すい臓は血糖値をコントロールする臓器です。急性膵炎によりすい臓の働きが壊れると血糖値が高くなり、この血糖値が高い状態が糖尿病と呼ばれるのです。
糖尿病とは、インスリンの作用が十分でないためブドウ糖が有効に使われずに、血糖値が高くなっている状態のことです。放置すると全身にさまざまな影響が出てきます。
肥満の方は要注意

糖尿病は肥満の方がなりやすいというイメージがあります。原因のすべてが肥満…というわけではありませんがやはり肥満の方は要注意なのです。
「肥満」の定義は一般的にBMI(ボディ・マス・インデックス)測定で25以上の数値が算出された方をいいます。(こちらから測定できます)
糖尿病と定義される原因は様々ありますが、一般的に我々が糖尿病と認識しているのは、「2型糖尿病」と分類されているものです。この「2型糖尿病」とは生活習慣病とも呼ばれるもので、食生活や運動不足やストレス等が原因で引き起こされる病気です。
運動不足や食生活の乱れが原因で肥満とされている方は、糖尿病になるリスクを減らす為に食事制限やダイエットを行いましょう。
治療の基本は認識から
糖尿病は自覚症状がありません。
「あなたは糖尿病予備群です」と宣告されたときも「ああ、そうですか」といった感じで、どこも悪いとは思わないのです。しかし具体的な症状が出始めた頃には手遅れです。
認めたくない気持ちは重々分かります。かつての私もそうでした。しかし「自分は不健康だ」と認識しないことには、心から「治すモード」に切り替えられません。いますぐにできる予防は、「認識」です。
糖尿病の危険性

糖尿病をほうっておくと生活に支障をきたす程のダメージを受ける事になります。
- 糖尿病網膜症(失明の危険性あり)
- 腎不全
- 糖尿病神経障害
これらの症状が引き起こされます。すべてただ事ではすみません。
糖尿病網膜症とは失明の危険性がある症状です。私も「これ以上血糖値が高いようでしたら、眼科医で検査を受けてください」と言われました。
糖尿病の初期から自覚症状なく進行します。網膜の毛細血管を傷つけ、出血や網膜剥離 塊 (かたまり)※1を起こし、最終的には失明にいたります。糖尿病網膜症は、日本人の失明原因の第2位です。
糖尿病サイト より引用
腎不全は腎臓の機能が低下し吐き気・嘔吐・意識障害等が引き起こされます。人工透析が必要となる状態になってしまいます。
血糖値が高い状態をほうっておくことで、徐々に腎臓が傷つけられ、尿と一緒にたんぱく質も出てきます。しだいに腎臓の働きも弱くなり、最終的には腎不全になり、人工透析が必要な状態にいたってしまいます。現在、人工透析の原因は糖尿病腎症が最も多く、現在も増え続けています。
糖尿病サイト より引用
糖尿病神経障害は、手足がしびれたり感覚が麻痺してしまう障害です。麻痺は感染症への気付きも遅くなり壊疽(えそ:死んだ状態になる事)する事もあります。壊疽部分の切断でしか治療方法が残されていない最悪のケースもあります。
具体的な症状としては、手足がしびれたり、悪化すると痛みの感覚が鈍くなったりします。例えば、ケガをしても痛みを感じず、気がつくのが遅れ、感染症を引き起こすことがあります。特に足は症状が悪化すると壊疽になりやすく、場合によっては足の切断をよぎなくされます。
糖尿病サイト より引用
「治るといいな」じゃ絶対ダメ!
自分の体の状態を認識したら次に行うのは「治すべき」と考える事です。
糖尿病になったあとの症状を想像してみてください。失明したり、足を失ったり…とても考えられる事ではありません。
しかし、いま「治せ」ばそんな辛い思いをしなくて済みます。そう思えばダイエットや食事制限の辛さなんて「死ぬほど」では無いように思えてきませんか?
治療方法は痩せる事!
私は急性膵炎と肥満の両方が糖尿病予備群の原因でした。そもそも、急性膵炎の原因が「肥満だろう」と診断されたため、今後急性膵炎が再発しないためにも痩せる必要がありました。私の場合痩せる事が一番の治療法だったのです。(ちなみに、急性膵炎の原因No1は飲酒No2は胆石(胆道疾患)ですが私はその両方が原因では無かったようですので、消去法で「肥満による脂質異常」が原因と診断されました。詳しくは下記関連記事をご確認ください。)
痩せる事は単純なカロリー計算
痩せる計算は簡単です。摂取カロリーより消費カロリーの方が多ければ痩せる…これだけの事です。
成人男性の食事による摂取カロリーは大体2000キロカロリー前後。消費カロリーは、目安として「体重×30」の式に当てはめられます。
体重60Kgの成人男性が、特に何もせずたくさん食べなかった場合でも「2000-(60×30)=200キロカロリー」分多く摂取している計算になりますね。
つまり、毎日何かしら体を動かしてカロリーを消費しないと現状維持すらできないという計算になります。
運動してやせる

200キロカロリーを運動で消費しようとするとランニングで3Km走る必要があります。
消費カロリーだけで見ると効率悪く思いますが、運動は継続することで太りにくい体を作ります。運動でのダイエットは体重がもとに戻ってしまうリバウンドを防げます。
ただ、いきなり3Kmのランニングは中々ハードルが高いですね。
1日100mからスタート
目標をグッと下げて100mからスタートしてみましょう!
100mなら走れる気がしてきませんか?いきなり無理をすると怪我をしてしまいますし、怪我後のテンションダウンでせっかく始めた運動ダイエットの気持ちが遠のいてしまいます。
100mでも立派な運動です!できた達成感を味わいましょう!段々距離を長くすればよいのです!
運動を趣味にすれば勝ち
最初はどうしても義務感でやってしまいます。なぜなら健康になる為に始めたからです。
しかし徐々に継続できたならばどこかで面白い趣味に変わります。
段々体力がついてきた感覚や、目標までの距離を走れた達成感は運動ならではの楽しさです!「義務」から「趣味」へ意識が変わった時、もうダイエットは成功しているかもしれません。なぜなら楽しいことをしているだけで勝手に痩せていくのですから!!
食事制限してやせる

運動と異なり、200キロカロリー分の食事を減らすのはさほど難しい事ではありません。茶碗一杯分のお米を(130g程)抜けば達成です。
しかし、簡単なような事が一番難しい事を私は知っています。
なにせお米はとっても美味しい。食事を人生の楽しみにしている人にとってお米を抜くなんて考えられません。
そのように大好きな物を我慢する事は絶対にやめましょう。我慢するとどこかで必ず爆発して折角の食事制限やダイエットが台無しになってしまいます。
注意するべき点は「いつも以上に食べないこと」食事制限をする前より食べすぎてしまっては意味がありません。
時間を制限する方法

いきなり食べる量を制限できない…という方は時間を制限してみてはいかがでしょうか?
「時間の制限」とは大層な言い回しですが簡単に実施できます。用意するのはただ一つ、食事前にタイマーを用意しましょう。スマホに付属しているタイマーでも良いですし、日常の時計でも構いません。そして食べ始めから時間を計ります。
時計を用意したからと言って時間を気にせずいつものペースで食べます。そして食べ終わった時にそのタイマーを確認しましょう。
これをできるだけ毎回行い自分がどのぐらいで食事に時間をかけているのかチェックしましょう。
なぜ時間をチェックするのか?
表示されている時間を見るだけで良いので食事に影響があまりありません。そして時間を気にしながら食事をする事によって時間に対する自覚が芽生えます。記録した時間を確認するして「今日はいつもよりゆっくり食べよう」と意識できるようになり、食事での休憩やよく噛んで食べる事に繋がりやすくなります。
良く噛んで食べる事は満腹感が得られますが今まで自分が食べてきたペースを崩すのも中々大変ですし、噛む回数を頭の中でカウントしないと行けないので食事がつまらなくなってしまいます。
まずは気にするのは時間だけ。これなら簡単に始められる気がしませんか?
飲み物から変えていこう
大好きなご飯を減らせないなら飲み物を変えていく方法もあります。
自動販売機やコンビニに置いてあるジュースは案外カロリー高く砂糖も多く使われています。
では「いろはす・もも」等の薄めのジュースなら…と思いきや「いろはす・もも」にも多くの砂糖が入っているので油断ができません。
ジュースをガブガブ飲みたくなる気持ちは分かります!しかし「ご飯も減らしたくない」「でもジュースも飲みたい…」では体重は一向に減っていきません。ならばせめてジュースだけでもやめませんか?同じ味付きでも炭酸水のレモン味はカロリーや砂糖が使われておらず慣れてくると美味しく飲めます。徐々に砂糖が使われていない飲み物に切り替えていきましょう。
少しの変化が大きな結果に
病気を治すためには生活を変えていかなければなりません。
しかしいきなり大きく変化させようと思うと、どこかで辛くなってしまい途中で諦めてしまいます。
「必ず治す」という強い意思を持ってもすぐに変えようとは思わず、焦ることなく少しづつ変化させていくことが大事です。
生活習慣を変化させてもすぐに結果は現れません。体に反映されるのが大体「2~3ヶ月後」と言われています。厳しい言い方をしますと2~3ヶ月は継続しないとそれまでの努力が無駄になってしまうわけです。
自分にできる、続けやすい事から始めていく事が継続のコツです。
コメントを残す