歌い手さんがMIX師さんにデータを渡すときに必ず「頭出しを行ってください」とお願いします。頭出しとは簡単に言うとすべてのWavファイル(mp3ファイルなども含め)のすべてを頭(最初)から再生したときに、歌い手さんが録音したときと同じ状態が再現されることを言います。


頭出しを行うには、書き出しの設定をしっかりと行わないと実現できません。録音ソフトによっては非常に面倒な場合もあるかと思います。
そう、頭出しってのは慣れていないと難しい技術なのです。
難しいことはわかんない、でも歌ってみたをMIXしてほしい…ということってあると思います。実際のところMIX師側としては頭出ししなくてもMIXすることは可能なのです。では、なぜ頭出しが必要なのか、その本質を書いていきます。
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頭出しは、歌い手とMIX師が共同で制作していこうという意思表明
MIX師はできるだけ歌い手さんの歌をより最高のものにしたい気持ちがあります。頭出しを正しく行うことで、歌い手さんが思っているタイミングを100%再現できるので、MIX師としては歌い手さんのタイミングを確認した上でMIXをスタートしたいのです。
頭出しがしっかりできていないデータをMIX師が独自で調整すると、もしかすると歌い手さんのタイミングと違ってくる可能性があります。これでは歌い手さんの意志を汲み取れないままMIXしてしまうことになりますね。
データの受け渡しが歌い手さん→MIX師である以上、頭出しの準備は歌い手さんにお願いするしかありません。
頭出しができない、わからない場合は、歌のタイミングが100%MIX師に伝えられないと知ろう
MIX師は、頭出しできていないデータでもある程度再現は可能です。歌詞やメロディーからデータのタイミングを割り出して配置できます。なので厳密には頭出しができない=MIXができないにはなりません。
しかし、やはりタイミングの再現性が100%ではないため、歌い手さんとMIX師さんとでタイミングの違いが生まれてしまいます。この場合、MIX師さんが歌い手さんのタイミングを知るには頭出ししたデータ以外ありえません。
この事実を認識してMIX師さんとの制作を進めていきましょう。頭出しはできないけどMIX師が配置したタイミングがなんか違う…という話は理不尽な要求といえるでしょう。
作ったWavファイルなどを再設置してみて確認する
頭出しができているかどうか確認するには簡単です。書き出したWavファイルなどを改めてDAWソフトに頭から貼り付けて、自分が思った通りの再生になっているかを確認するだけです。
MIX師に渡すデータが完成した!あとはMIX師にわたすだけ!となる前に1度そのデータをDAWソフトに頭から貼り付けて見ましょう。
一度頭出しのデータの作り方を学べば、あとは繰り返すだけ
頭出しには書き出しのスキルが必要ですが、一度頭出しができれば他の歌でも同じことができます。
歌い手さんとMIX師の意思疎通を行うことで結果作品のクオリティーアップの可能性もあります。新しい技術を身につけるのは簡単ではありませんが、今後歌ってみたを行っていく上で、頭出しというのは必要なデータの書き出し方法です。
歌い手さんとMIX師さんで最高の楽曲を作っていく為…ということを頭に入れて、頭出しのスキルを覚えていきましょう。
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