【歌い手要注意!!】曲のキーを勝手に変えてはならない理由【著作権の侵害に…?】

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歌ってみたMIX実況を数十曲行っていると、「このカラオケどうも音質がヘタっているなぁ…?」というオケトラックが存在します。調べてみるとどうやらオケトラックそのものをキーチェンジしている事が分かりました。

自分の歌いやすいようにキーを変更する事は歌う上で重要なポイントであり歌い手のスキルが試される要因です。しかし軽々とオケトラックのキーを変えるのはやめましょう。その行為は著作権の侵害になっている可能性があるかもしれないからです。

作家さんの意図しないキーに変更するのは著作権の侵害となる

歌ってみたの文化は素晴らしく、歌い手さんの為にマイナスワンMIX(カラオケデータ)やパラデータなどを提供する作家さんがいらっしゃいます。歌い手さんが歌いやすいような配慮をしているのです。

中には男性が歌いやすいように-3キーバージョン…などを用意してくださる作家さんもいらっしゃいます。制作した楽曲を歌ってもらう事が嬉しいからこそのサービスだと思います。

さて著作権侵害…という難しい言葉と専門用語でお話しても肝心の「なぜ侵害してはならないのか?」という部分を汲み取らない限り意味がありません。

作家さんが用意したキー以外にキーチェンジしてしまうことは作家さんの作品に対する意思や意図を無駄にしてしまう行為となるのです。順を追って説明していきましょう。

勝手に変更されるのを嫌に思う作家さんもいる

世の中には大勢の作家さんが存在します。「キーチェンジを行う事で歌ってもらえるなら喜んで!」と感じる方もいれば、「私の作ったデータから何もいじっちゃダメだ!」という作家さんもいらっしゃいます。

オケデータを提供してくれるからと言って何でもしてOK…というわけではありません。

オケデータのダウンロードしたフォルダの中に「ReadMe」的なタイトルで「使用法の注意」みたいなテキストファイルが混ざっていることもあります。その中には、楽曲に対しての使用方法やどこまでアップロードしてよいか、アップロード時には一報ができればほしい…など内容は様々です。録音の前に一度ダウンロードしたファイルを詳しく見る事が重要です。

また、たとえReadMe的な注意文が無いからと言って何をしてもOK…ということにはやはりなりません。あくまで作家さんの意思・意図を尊重する…ということが大事です。

無理なキーチェンジは音質の劣化につながる

最近のDAWソフトは手軽にキーチェンジができるようになりました。昔と比べてキーチェンジの制度も良くなり、±1ぐらいのキーチェンジでは音質の劣化も感じられないほどです。

とは言え、元のデータと比べると聞こえ方が変わるのは避けられません。使用している音源によっては狙った効果が失われてしまう可能性もあります。

また一番ダメージが多いのはリズムトラックで、バスドラム・スネア・シンバルなど…リズムの音の高さも上下してしまう為、例えば重々しい雰囲気のドラムがキーチェンジ+することで失われてしまう可能性もあります。

これは音質の劣化もさることながら、先程書いた作家さんの意思・意図から外れてしまうことになります。

ちなみに-3キーなど別に用意してくださる作家さんは、リズムトラックデータはそのままにした状態で-3キーに変更して音質の劣化を防いでいます。他のデータもDAW付属のピッチソフトで変更するのではなく、制作した音源そのものを-3にしてクオリティーを保ったままキーチェンジを行っています。

作家さんがキーチェンジを行う時には様々なアプローチで行える(リズムトラックを除外したり、MIDIデータから変更できたり…ができる)に対して、2MIX(カラオケデータ)に対してのキーチェンジは限られているので後者が音質的に劣化してしまうのは当然の事です。

著作権侵害、負の連鎖が巻き起こってしまう

キーを勝手に変えてそのままnikonikoやYoutubeにアップしてしまうと、それを見たユーザーが「ああ、このキーで歌ってみたあるんだ!」と認識してしまいます。

当然そのキーで配布されていないので、自らキーチェンジをして良い…と判断してしまう歌い手さんもいらっしゃるでしょう。しかしそれは先程から忠告しているとおり作家の意思・意図を汲み取っていない行動につながってしまうのです。

そしてさらに恐ろしいのは良かれと思った行動が連鎖する事です。「-2キーであるなら-3キーで歌ってもいいよね」とか「ここに別の楽器をいれるともっと良くなりそう!!」といった内容が蔓延してしまうともう作家さん1人ではなんとも対処できません。

大事にならない為にも、歌い手さん1人1人が作家さんに対する思いやりをもつ事が大切なのです。

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どうしてもそのキーで歌いたいときは、作家さんに連絡してみよう

歌のキーが±1違うだけで歌いやすくなるのは事実です。どうしても歌いたいのにキーが高い低いで悔しい思いをする事があるでしょう。

その場合は、一言作家さんにキーチェンジを行ってよいか連絡してみてはいかがでしょうか?あなたが本当にその曲が大好きで歌いたい!!という気持ちさえあれば作家さんは応えてくれると思います。

2MIX(カラオケデータ)状態でのキーチェンジは1つのデータに対して行うので作業工程は楽なのですが、リズムトラックを分けたり、ほかのMIDIデータを分けたりすることは時間のかかってしまう事です。作家さんも次の作品に集中したいので、立ち戻ってキーチェンジのデータを用意する時間が無いかもしれません。

作家さんに聞いた結果NGが出たとしても作家さんの次作品を期待して待つ…ぐらいの思いやりが必要ですね!!

寛容なボカロ・歌ってみた文化がすばらしい

ボカロ・歌ってみた文化を見渡すと、作曲者さんに限らずクリエイター達の寛容な思いが感じ取れます。それはキーチェンジを黙認している…といった感じではなく「歌ってもらえることが嬉しい」と感じているのかな…と想像しています。

私も自分が携わった歌ってみたMIX動画の再生数が伸びると自分の事のように嬉しいですし、私の実況をきっかけに歌がもっと好きになってくれると自分も嬉しくなります。

商用として音楽やイラストを扱うとなると様々な契約条文で著作権が侵害できないようになっていたり、使用料金が決められたりとかなりシビアな話になってきますが、比べて自由なスタイルで制作活動ができるボカロ・歌ってみた文化やその他のネット活動は、本当に自分の好きなことを追求できる素敵な空間だと思います。

だからこそ、制作者の意思・意図を尊重した気持ちが重要になってくるのだと思います。

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