ピアノって「いつから」でも「何歳から」でも初めて良いのが魅力です。自分が昔習っていたピアノを復活させたい・お子さんがピアノを習いたい・好きな音楽を弾きたい、きっかけは様々ですが音楽を奏でたときの喜びはみんないっしょですね!
しかしピアノを始めようと思ってみても色々な種類があってどれを買えばいいかわかりませんよね。なんか安いピアノを購入してすぐに壊れてしまってももったいないですし、かと言ってものすごく高いピアノは自動車ぐらいの値段がするので手が出しにくい…。
販売員に聞いてみても、専門的な用語を並び立て具体的な値段の違いがわからないので「まぁそんなもんかな…」と雰囲気で聞いてしまう事が多いかと思います。

でも、この記事を見つけたあなたはもうご安心。30年ピアノを弾き続け、サウンドクリエイターとして仕事続けている私が、電子ピアノよりキーボードの方が優れている理由を教えちゃいます。
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本記事で取り上げるピアノの種類について
ピアノと言っても様々な形がありますので、まずは本記事で取り扱うピアノの種類を定義します。
ピアノ(値段:50万円-100万円)


あなたが第一に想像する形状のピアノを今後「ピアノ」として明記します。
大きくグランドピアノとアップライトピアノの2種類に分類されます。(最初の画像がグランドピアノ、後の画像がアップライトピアノ)グランドピアノの方が本体が大きく音の反響に深みが増す為良い音がしますが設置に場所が必要です。
一方アップライトピアノは値段も安く場所の融通が効きます。グランドピアノと音を比べてしまうとどうしても劣りますが、発音の原理やピアノタッチはグランドピアノと同様です。
電子ピアノ(値段:10万円-50万円)

ショッピングモールなどの楽器屋で販売されている、電気で音を出すタイプのピアノを今後「電子ピアノ」と明記します。
最大の魅力はボリュームコントロールができるので夜に弾いても近所迷惑にならない点ですね。アパートなど住宅環境にも左右されにくいのでとても人気です。
値段はピアノより安いですが、便利な機能がついている電子ピアノ(自動伴奏や楽譜が電子ピアノに表示される)ではアップライトピアノと同じような価格になります。
キーボード(値段:1万円-20万円)

電子ピアノと同じ構造ですが、最も違う点は「鍵盤のタッチが柔らかい」事です。ピアノや電子ピアノは指の力を入れて鍵盤を弾きますが、キーボードは軽い力で鍵盤を押し込めます。
また鍵盤数がピアノ・電子ピアノと比べて少ない製品が多いです。通常88鍵盤あるピアノ・電子ピアノですが、キーボードになると61鍵盤となり、楽曲によっては音の高さが足りない場合があります。
値段はピンからキリまであります。中古や商品切り替えセール中だと値段がさらに安くなるので気にされない方はオススメです。
電子ピアノだけは買わない方が良い3つの理由
理由は
- 値段の割にピアノの魅力が引き出されない
- キーボードの方が性能が良く、安くて場所を取らない
- 処分や売却に不利になる
詳しい内容を順番に説明致しましょう
値段の割にピアノの魅力が引き出されない
やはり電子ピアノ(キーボード)では実際に弦を叩いている空気感が味わえません。いくら音質を高めてもスピーカーを通して出力されるのでピアノライクに似させても電子ピアノの音質・雰囲気になってしまいます。
また、鍵盤のタッチや足元にあるペダルも「ピアノを真似て作られている」ので、ピアノに成り代われません。
繊細なタッチがダイレクトに表現力となるクラシックなどの楽曲をしっかりと弾きたい目的があるなら、電子ピアノの購入はオススメしません
キーボードの方が性能が良く、安くて場所を取らない
2000年以降のキーボードは、だんだん性能がアップしてきました。値段が安価にもかかわらず音質が良く音色も多く、そして軽くなってきました。
電子ピアノは軽いもので35Kg、重いもので80Kgと1人で運びにくい重量です。一方キーボードは、持ち運びを想定しているので5Kgや10Kgと軽量の物が多いです。電子ピアノと比べて、重いスピーカーやペダルがついていないので本体を縦置きにしてしまっておくことも可能です。
処分や売却に不利になる
もし不要になってしまうと処分にこまります。サイズが大きいと粗大ごみになるので処分にお金がかかってしまうし、友人にあげようと思っても重いので外に出すのが大変で部屋を傷つけてしまう可能性もあります。
また、電子ピアノはスマホやタブレットと同じように時代に追従した機能を付けています。例えばブルートゥースで再生できる機能を有したり、スマホアプリと連動したりできます。当然新しいスマホの技術や他の製品との連動が実現されれば、現在の電子ピアノは価値がなくなってしまい売却の値段が下がってしまうことになります。
一方キーボードは先程記載したとおり、重量が軽いので処分するにしても手軽に運び出せます。機能面に置いても、「このキーボードにしか出せない音色がある」とプレミアが付いたりするケースもあり、値崩れしにくい事がありますので売却が有利になります。
ネットオークションでも、重量や大きさによる送料が負担になるので、キーボードの方が売りやすいです。
なぜショッピングモールは電子ピアノが多いのか
理由は、「ピアノを始めるならショッピングモールの電子ピアノで」というイメージ戦略が定着しているからです。
電子ピアノのパンフレットやイメージPVを見ると、家族で楽しんでいるシーンが良く見られます。電子ピアノ=家族向けというイメージを定着させ、売りやすくする戦略です。
電子ピアノよりキーボードの方が性能が高いにもかかわらず、キーボードのパンフレットやPVは「難しい!」と感じさせます
電子ピアノのPV
キーボードのPV
奥に眠っているキーボードコーナーより手前にある電子ピアノコーナー
もし、ショッピングモールの楽器屋を覗く機会がありましたら、確認してみてください。
入り口付近に電子ピアノがたくさん置かれており、気軽に試奏しやすくなっています。また販売員も電子ピアノコーナー付近に常駐しており、いつでも声をかける準備ができています。
ファミリー向けに置かれている電子ピアノは在庫を抱えるリスクも少なく単価が高いので楽器屋の良い商品なのです。奥の方にもキーボードがありそちらのほうが我々ユーザーの条件に合っているかも知れないのに販売員はキーボードを紹介しません。
おすすめのキーボード
電子ピアノ1種類を検討するより、様々なキーボードを知り比べた方があなたの目的もはっきりするかも知れません。(例えば、「よく考えたらこの機能必要なかったわ…」などに気がつくかも…。)
JUNO-DS61
何より軽い(5.3Kg!!)!そして高品質な音質と多数の音色が魅力のキーボードです。極めつけは電池駆動なので外に持ち運んで演奏や練習ができちゃいます。
こういう難しそうなイメージPVだから、ファミリー層に敬遠されるんですよね。ボタンがいっぱいあって難しそうですけど、電源入れたら最初にピアノの音がなりますからね。本当にピアノを弾くだけなら、こういうキーボードも全然ありなんですよね!
また、JUNO-DSには88鍵盤(ピアノと同じ数の鍵盤)が販売されています。こちらはピアノライクなタッチなので鍵盤は重め。電池駆動で重要が軽い(16.2Kg)のは同じ!
CASIO 61鍵盤 電子キーボード ベーシック CT-X700
鍵盤が光るキーボードで有名なCASIO(カシオ)は、一度は耳にしたことがあるメーカーかと思います。
安価な値段で数々のキーボードをリリースしてきましたが、だからといって音質や内容まで安っぽくはありません。下記の動画をご確認ください。
音がすごく良いですね!それで2万円以内で購入できるのですから、音楽は値段じゃないんだなと実感させてくれます。情熱を持って練習すれば、感動する演奏ができるんです!
CP4 Stage
キーボードの中でも高価な部類ですが、価格に釣り合う品質を誇ります。
電子ピアノと似ていますが、ペダルやスピーカー部分が別に必要なので重量も軽く持ち運びやすい楽器です。
音色、音質、音色内容、鍵盤のタッチ感やエフェクトの重厚感…。20万円の電子ピアノでは、CP4 Stageのようなパフォーマンスは出せません。予算が許すなら、CP4 Stageは一見の価値ありです。
まとめ|楽器は、はっきりとした目的で購入を!
今回、電子ピアノに隠れたキーボードの魅力について記載しましたが、いかがでしょうか?今回ご紹介したキーボードも、名前を知らなければ調べられないキーボードばかりです。ほとんどの楽器屋に置いてませんが価格帯は同じでも性能は電子ピアノと同等、またはそれ以上の楽器です。
購入する上での条件は様々ありますが、ご紹介したキーボードが購入のご参考になればと思います。
また、「こういうケースの場合、どんなキーボードが良いか」などご不明な点がございましたら、是非コメント欄でご質問ください。あなたにぴったりなキーボードをご提案させていただきます!
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